犬のきもち4

前々回、左右対称器官のどちらかを優先的に使うことを「側性」ということを取り上げたが、これは目だけでなく、耳や鼻もしかり。

優先される方がやや大きい。鼻で言えば、よく嗅ぐほうの穴が大きいし鼻翼も発達している。耳も同じでつかう側の筋肉は発達する。

そういう視点から顔を眺めると顔が決して左右対称ではないことがよくわかる。

顔半分にしても左右差はある、軸足側(重心を主に乗せる側)の顔は筋肉が緊張しているので小さい。目も効き目は瞼が前に凸しているが、軸足側の目は細い。これは顔の筋肉の緊張によるもの。

顎もよく使うほうは下顎の筋肉が発達して厚みがあり、しかも反対側に比べるとやや前に出ている。これは物を噛むとき、上顎は固定した状態で下顎を上下に動かして食べたものを噛む砕くからで、先ず前に出してから上に持ち上げる。そのためよく使う側は前に出る。

四角い顔の人をエラが張っているというように進化の歴史を受け継いでいる。側性とは関係ないことだが、魚類は咀嚼しないで獲物を丸呑みする。顎は何のためにあるかというと丸呑みするためにガバッと口を大きく開くために作られた。 

無顎類のヤツメウナギは、入れ歯を外したおじいさんのように口元がしぼんでいる。

なんでも丸呑みしたのではさぞや消化に悪いであろうに、そのために腸の一部を膨らませて胃を作って一時的にプールさせることを編み出した。

顔半分が小さいというか横幅が狭いように、軸足側の肩幅も狭くなる。

肩に鞄をかける時、かけやすい側あるのは、力が入る側は肩の筋肉が緊張しているために鞄がずれにくくなるためである。

そして、洋服の脇の下辺りはシワが寄りやすく生地も傷んでいることが大きい。

ズボンに関してはその差はさらに大きく、軸足側のお尻の部分の生地にはテカリができることがある。靴の踵も軸足側の外側半分の減り方が大きい。

裸足で左右を比べると、踵の面積が大きいことが判る。親趾だって大きい、前に踏み込む時にここに力が入るから。

脚にしても太腿の太さも違うし、脛の外側へのカーブの仕方にも左右差ができる。

そうやって人の体を見ると、いたるところに差があり、しかも人によって出方が全然違う。

共通して言えることは、使う側の筋肉は発達して感覚も敏感になる。反面、疲れが溜まる。

疲れというのはよく使うところに溜まる、しかし疲労感として感じる時は身体全体として感じられる。

人を観察することは実に面白い。

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