街の灯り

今日は10月21日、月日の過ぎるのは早いものでもうちょっとしたら年末がどうのこうのという事が話題になってくる。

街の喧騒も段々と冬モードに切り替わりつつある。何時もよりもどこか少し急ぎ足で人々は歩いている。寒いから早く家に帰ろうという意識が動きに反映されるのではないか。

先週の土曜日までは、この時期なのにいつまでも熱いので半袖姿の人を多く見かけたが、一転月曜日には冬物のコートを羽織る人が結構な数目に付いた。

街を行き交う人たちの服装で季節の移り行きを感じるのは都会のことで、田舎であると周囲の景色の変化で否応なく知らされる。

私の家から見える南アルプスの白根山は、何日か前から白い帽子を被る紳士のようないで立ちになっている。早朝はそこやわやわらかい陽があたるので雪がピンクに染まったように見える。さくらと桃の花の色の中間ぐらいであろうか。

ところ変われば、ちょっとした変化をどこで読み取るかという事も変わってくる。

夕方の赤坂近辺を歩いていると、イルミネーションが点灯し始めていた。まだテスト段階なのかついたり消えたりしていて気がつかない人が多いように見える。

そうか、そろそろクリスマスモードになっていくのかと華やかな電球の明かりを思い浮かべて心が弾んだ。

東京に住んでいた頃などなんとも思わなかった。むしろこれから寒くなるのかと冷ややかに感じていた。

都心の景色など、何がよくてみんな観光に来るのか気が知れないと思っていたのに、いったん離れるとなんともそれが魅力的に見えてくる。

おそらく、田舎の風景と都会の風景を対比してみているのであろう。どっちも良い、どちらか一つを選ぶなんてことは難しい。

滞在する時間は数時間で用事が済めばすぐさま戻ってくるその数時間がとても大切なものと言える。わりとしょっちゅう行っているのに。

いい年のおっさんが感傷的になり、それに携帯が新しくなったので写真を撮ろうと試みたら街路樹につけられていたイルミネーションの灯りは消えてしまった。「あれ!もっちょっとついていてよ」

柄でもないことはしない方がいいという暗示のようでもあったので、地下鉄の駅へ向かうスピードを幾分早めた。

甲府と都心を行き来することはとても楽しい。

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